神話や民話に登場する土は、大地、そして地球を表す。母なる大地として。
私たちは土から生まれ、大地は母とされる。ペールーの神話では母なる女神は大地母神であり、夫は大地に活力を与える創造神だった。ニューメキシコのプエブロ社会では、女神を土の母と呼ぶ。中国では女神ヌワが泥と水から最初の人間を造ったとされている。ギリシャ神話では善行の巨人プロメテウスが、自分の苦行の涙を混ぜた土で最初の人間を創造した。バビロニアは、最高神マルドゥークの断頭から溢れた血をほかの神々が土と混ぜ合わせた。西アフリカのフォン社会では、創造神が最初の男性と女性を土に水を入れて造り、巨大な丸いひょうたんの形をした世界に住まわせた。
女が土ということは、女がメディウムであり、男が型となる。
肌の色と土の色の関係 。白人は白い土から、焼き加減で黒くなったという話もあるが、太陽の日の焼けと考えれば妥当だろう。
中王国時代のエジプトでは墓の中に木、金属、石、蝋、年度でできた人形の像を置いた。死後の世界の故人のために、仕事をする活動の呪文が掘られている。
東ヨーロッパのユダヤ社会ではゴーレムを作る秘話がある。錬金術の精子から作る話にも通じる?
人は死ぬと土に還ることから来ているのだろうか。
フロイトはポットやボウルのような中空の器は女性を象徴するという。壺の形は子宮の膨らみと女性の身体。女性の儀礼における瘢痕や受胎帯がツボの模様とされる。
洞窟壁画の研究者は、洞窟は子宮であり、洞窟の中でイメージを生み出すことは子宮からの創造を表すと言う。松明で照らされた洞窟壁画は明滅によりまるで動いているように見える。複数の動きが描かれた動物達の絵は生きているかのよう。洞窟はイメージを産み落とす子宮だ。
ジンバブエでは、女性がツボを家の外に逆さまに置くと性交を拒否していることを表す。焼く前の壺は未成年の女性を表し、成人済みの女性はその月経周期の力でツボに近づくとヒビをいれると言われる。
ここは日本の縄文土器にも通じる。縄文土器には月の満ち欠けが表され、女性の生理周期を示している。月の満ち欠けと生理周期ではムンクの絵にも言える。
金属は屈強な男らしさ、性交、死を表す。
未開社会では、火を使って土器を焼くことは魔術的行為であり、職人は社会の周縁にひっそりと暮らすらしい。
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