米澤柊「ハッピーバース / “Happy Birth”」を見た

米澤柊さんのdommune配信を見て、パルコで開催していた展示へ行った。

パルコのギャラリーは何度か来ているけど、この階のショップが少し変わった気がする。前はギャラリーの前におしゃれ文房具屋があったけど、デザイナーズチェアと雑貨の店に変わっていた。一周雑貨などを見て落ち着いてから、会場へ入った。

アニメの動きの中でたまに形が崩れる瞬間、それをアニメ業界では「おばけ」というらしい。米澤柊さんはそれを自身の作品制作にも使っているそう。

幾層にも少女のイメージが重なっている。この像を見ていると、以前米澤柊さんと同じ大学を卒業したkwgtさんを思い出す。多摩美のデザイン系はアニメが強いなと感じる。

展示会場に入って、音と、ディスプレイと、絵とが連続する空間。

以前惑星ザムザや、iccで見た映像作品も並んでいた。

個人的に、入ってすぐの大きな印刷物みたいな、原色の髪の毛、あの色使いが魅力的に見える。原色なんだけど、あんまり見ない色。米澤さんがジャケットを描いていた長谷川白紙さんの曲みたいな、ビビットさを感じる。

目の造形もあまり見たことがない。「めんだこ」とか「おばけ」の言葉の触感にも通じる丸みに感じた。海中生物の丸み。

手の触覚と、丸みの感覚の多用、そしておばけといわれるキャラの動的な変化の力に、メディウムになってしまうキャラ達の存在を感じる。それは力学的な形をしていても、アニメーターがその運動の時間を作り出すわけで、そこに自分が投影されることもあるのかな、と考えたりした。

この絵が優しくて好きだなと思った。

あと会場のテキストか、配信かで、「うごめも」という言葉を久しぶりに見聞きした。米澤柊さんは昔、うごメモにあこがれて電子辞書でアニメを描いていたらしい。

うごメモは僕が小学生の頃に株式会社はてなが運営していたDSのソフトで、パラパラ漫画を描いてオンライン上に投稿できるサービスだった。コメントしたり、ランキングがあったりしてDSで投稿も閲覧もできるyoutubeみたいな。スイッチでもあったかもしれないけど、今は月額課金制なのに加えてはてなのサービス終了にあわせてds時代の作品は全て消えている。

僕もうごメモ世代で、小学生の頃うごメモで米津玄師さんのボカロ曲を聴いたりしていた。棒人間がぬるぬる動く棒人間バトルがよくランキングに入っていたけど、ああいう動きも「おばけ」につながるのかなとか、思ったり。

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展示
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