「羅生門」から「マンレイ」、「ツインピークス」を繋げるシュルレアリスムの世界

●黒澤明

先日、久しぶりに黒澤明の「羅生門」を見返した。多分、5回目とか・・・?黒澤明作品は他に、「7人の侍」とか「酔いどれ天使」、「天国と地獄」を見たと思う。

この中で羅生門は一番刺激的だと前は思ってた。人間の不思議さをすごい迫力で描いていたと思ったけど、もうだいぶストーリーが頭に入ってたから、今回はそこまで感動はなかった。天国と地獄は、正義と悪の典型?で、酔いどれ天使は、物語が好きだったな。やくざが良い医者に会って改心する話なんだけど、また今度書きたい・・。

●マンレイの写真へ

ただ、やはり改めに見てみると、映像が本当に美しい。僕は大学の映画史の授業をちゃんと受けてなかったから、知識不足なんだけど、僕の中では、一番光の美し作家だと思ってる。確か、黒澤明はこの映画を撮る前に、マンレイの写真をたくさん研究したと本に書いてあった気がする。マンレイは、僕の大好きな写真家で、「sleeping lady」が特に良い。レポートでこの写真について書いたのが懐かしい。マンレイはシュルレリスムの作家で、ここで表現されているのは、寝ている女性の意識と無意識の遊離。その曖昧な状態が白と黒の光で絶妙に映し出される。

 

●羅生門のスタイル

あともう一つ発見だったのは、ツインピークスに似ていたことだった。

一人の人間の死をきっかけに始まった捜査。男と女の駆け引きの中で、次々と沸き起こる謎と、人間の真理。一人一人にそれぞれの現実があり、死者の声まででてきて、、結局犯人は誰何なのか?これが最後まで分からないし、1つの真実何てそもそも存在せず、それぞれの人間の中にそれぞれの現実があるだけで・・・みんなの心の中に悪がある・・。不思議な感覚。。この感じ。これがツインピークスに似ている。

 

羅生門の場合はみんなの証言が合わなくて混乱するけど、最後の一つを真実と考えて、現実から改変されたそれぞれの言い分と思惑を考えると、人間の無意識の怖さが見えてくる。これはそれぞれの心の存在を強く感じさせられる。他社を寄せ付けない、理解させないような不可解さは、あの語り口もあるけど、異化効果なのかもしれない。

でもツインピークスは、作者すら答えを用意していないような、偶然性のシュールさがあった。

●総合

こうして書いてて思ったことは、あの記憶に訴えかけるような映像が、マンレイから来ていること。そして、この物語が人間の深層心理と霊界をテーマにしていて、マンレイも、人間の無意識をテーマにしていること、さらに、ツインピークスの作者デビッドリンチも元々はシュルレアリスムの画家であること。。。これらはみんなシュルレアリスムでつながっていた。。!

黒澤明も、心理的な効果を生むために、わざとマンレイを参照したのかも・・。

 

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