ヒョンヒョロ

ヒョンヒョロ 本誌1971年10月臨時増刊号 藤子・F・不二雄

幼いマーちゃんが遊びから帰ってくると、円盤に乗ったうさぎちゃんから手紙を貰ったという。

ヒョンヒョロをください 下さらないと誘拐するてす マーちゃんどの

突然子供の元に届く脅迫状。。並行次元からやってきた大うさぎはヒョンヒョロを渡せと言ってくるが、一体ヒョンヒョロとはなんなのか、誰もわからない。警察が駆けつけても大ウサギの体は銃の玉を貫通した。これが誘拐のデモンストレーションだと言って、警察車両を中の警察官ごと並行世界へ消し飛ばしてしまう。犯人である大うさぎは警察へ乗り込み、捜査会議を開け!と要求する。ここでやはり変だなと思ったのだが、こういうことらしい。大ウサギは地球人の外交をテレビの刑事ものを見て学んできていたので、どうやら誘拐すると脅して警察が捜査して要求と子供を交換するまでが地球式の作法だと勘違いしているらしい…。結局誰もヒョンヒョロが何なのか分からず身代金としてお金を持っていくと大うさぎは激怒する。結局主人公の男の子は誰もいない世界へ連れていかれてしまう。。

筒井康隆を思い出したが、筒井康隆の選ぶ71sfベスト集成にも選ばれていた。

ふと思ったのは、違う世界からやってきた存在とコミュニケーションが上手くいかないのは普通の事なんだということ。ドラえもんも最初はのび太とドラえもんのやり取りに、違和感が残ることが多かった。ドラえもんのやることはまるで非常識で全く理解できない、ナンセンスだと。しかしその方が、100年以上先の文明人との会話で起きる必然に思う。 むしろ、今のドラえもんはのび太より現代の常識に精通してる。これはおかしいのでは?

初期のドラえもんは目の焦点があっていなくてきちがいみたいな表情をよくしている。ひょんひょろや、映画ブリキの大迷宮に登場するウサギにも通じる。

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