ホックニーを見て、たくさん書くことがある作家に思えて中々感想を描けなかった。今はあまりまとめる元気がないから、簡単に書いておこうと思う・・。
以前横浜美術館の「ヌード NUDE-英国•テートコレクションより」でホックニーの描いた同性愛者のドローイングを見たが、ホックニー自身が同性愛者であることを今回初めて知った。ここで思ったのが、僕が他にしっている同性愛の絵描きと共通しているところがあって、色が虹色に近い、独特な色彩をしていること。
よく同性愛のシンボルとして虹があると思うけど、単なる記号ではなく、何か彼らの心理にも通じているのかどうか、ちょっと気になった。
あとは水の描写が特徴的。噴水の水がやはり美しい。以前ホックニーのipadの絵の展示を蔦屋書店で見たのだけど、その時はホックニーが影響を受けた画家、福田平八郎の絵と、交互に並べられた展示だった。福田は水の運動など、自然界のパターンを幾何学的に、柔らかく画面に描き出す絵描きで、ホックニーはそこにピカソからの多視点もあわさって、どこかアニメーションのような、動きと一瞬とをとらえたような線になっているのが良い。
試しに構図の分析をしてみると、たくさんの比率が詰まっていた。噴水はほぼ中央から始まるけど、片方は黄金比の方向へ、もう片方は45°の方向へ左右非対称に伸びている。ホックニーは東洋の絵、特に松のような非対称な物体についても研究したと以前読んだような気もする。それを踏まえてみると噴水の形はどことなく植物のようにも思えてくる。
それと会場にホックニー自身の画集が赤青黄色の三脚に支えられて展示されていることに既視感があったのだけど、確か蔦屋書店でも置いてあった。どうやら画集にセット販売されている台座のようだった。色が綺麗で、普通に家具として良いなと思った。
また、今回はipadにホックニーが書いた絵が確か前兆200mくらい伸びていて、最初は、うーんと思ったけど、進むにつれてどんどんうまくなっていって最後は描かれている季節も変わって、一枚の中に時間の経過が現れているのが見えてよかった。ホックニーは多分最初はipadを一切拡大せずに描いていて、途中から拡大に気づいたのかなと思った。
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